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COLUME

(オーストラリアサッカー)帰ってきた高橋伸

2016.10.6

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NSW State Leagueに所属するHurstville City Minotaursで、2018シーズンを成功裏に終えた、高橋伸。

シーズン終了後にはNPL2のトライアルに参加するものの、大きな壁を感じ、自分がまだそのレベルに達していないという事を、痛感させられる。

元々1シーズンのみの予定で、オーストラリアへチャレンジしに来ていた為、今年の3月に日本へ帰国した高橋

オーストラリアで全てを出し切り、完全燃焼した上での、ポジティブな気持ちでの帰国になる筈であった。

しかし日本へ帰ってきてみて、オーストラリアでやり残した事に気づく。

それから一カ月後、高橋はオーストラリアの地へ再び舞い戻ってきた。

【2018シーズン、高橋伸のチャレンジ】

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昨シーズン同様、Hurstville City Minotaursのユニフォームを身にまとい、オーストラリアのピッチに立った高橋

彼がやり残した事

【選手として上手くなり、更に上のレベルでプレーする】

この目標に少しでも近づくには、まずはこのチームを勝たせられる選手とならなくてはいけない。

この日の相手は、リーグ首位を走るFraser Park

自分の力を試せる、絶好の相手だ。

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気合満々で試合に臨んだ高橋だったが、前半3分、味方が一発レッドカードを食らい、開始早々10人で戦う事に。

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左サイドバックながら、積極的な攻撃参加を得意とする高橋

しかしこの想定外の退場によって数的不利に陥ったHurstville City Minotaursは守備的にならざるを得ず、彼の得意とする攻撃参加も制限されてしまう。

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それでも時折見せる、オーバーラップからの鋭いクロス。

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チームを勝たせられる選手になる事、そして上のレベルで通用するパフォーマンスを出す事。

決して簡単ではないが、その為に今、自分はこのピッチ上にいる。

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Hurstville City Minotaursの攻撃の中心を担うブラジル人選手、ディエゴ

多くの外国籍選手が出場した、この試合。

その中でも彼のクオリティーには、目を惹かれるものがあった。

たったの2枠というNPLの外国人枠に対し、外国人枠が無制限のState League

State Leagueでプレーする外国人選手の中には、NPL1でプレーするオーストラリア人選手よりも、上手い選手がいる事は確かだ。

このブラジル人選手のディエゴだけでなく、中盤でプレーしたフランス人選手も、(クオリティーだけみれば)少なくてもNPL2でプレーできるレベルの選手と言える。

移籍市場が真っ只中の今、複数のNPLクラブで、外国人選手を探している。

これらのクラブ関係者が、スカウト目的でState Leagueの試合を観に来ることは、ほぼ皆無に等しい。

逆にこのリーグで突出したパフォーマンスを見せている外国人選手達も、どのNPLクラブがどんな選手を探しているかという情報は、リアルタイムに入手する事は簡単ではない。

僕の仕事は、選手を探しているクラブと、クラブを探している選手を結びつける事がメインだが、いくらSMSが発達した時代とはいえ、こういった状況を見る限り、まだまだこの仕事の需要はありそうだ。

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試合開始から10分で2点を先制されるものの、PKで1点を返し、前半を1-2で折り返した、Hurstville City Minotaurs

後半に入ってからも、的不利を感じさせない攻撃的なサッカーを見せるものの、前がかりになったところで立て続けに失点し、1-5というスコアで試合は終了。

後半中盤までは拮抗した試合を見せていただけに、試合序盤のレッドカードが悔やまれる試合となった。

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試合後に開口一番、

【せっかく見に来ていただいたので、負け試合ですみません】

と頭を下げてきた高橋

サッカーをしていれば、勝つ事もあるし負ける事もある。

僕がこの日、この会場に足を運んだ理由は、高橋の勝ち試合を見に来たのではなく、彼の戦いぶり、そして昨シーズンからの成長ぶりを見に来たのだ。

試合に負けて悔しい中、カメラの前で試合を振り返るのは簡単ではない。

それでもしっかり、自分の言葉で、試合の感想を語ってくれた高橋

次に行った時は、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか?

謙虚だからこそ成長が期待できる、楽しみな男である。

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