170センチそこそこの身長にも関わらず、オーストラリアでゴールキーパーとしてチャレンジしている中野太愛。
初めて会った時の感想は、
【こんなに背が低くて細い子が、オーストラリアでゴールキーパーとして務まるのか?】
しかしそんな僕の心配を中野は、初回のクラブの練習で見事吹き飛ばしてくれた。
日本の強豪校でプレーしてきただけあり、止める、蹴るの技術がしっかりしているだけでなく、反射神経もよい。
まだ18歳と若いだけに、NPL、もしくはState Leagueのアンダーカテゴリーで、十分にプレーできる実力はある。
そう彼を判断した僕は、複数のNPL、そしてState Leagueのアンダーのチームへ連れて行った。
しかし、キーパーというポジション上、その身長の低さと、英語でのコミュニケーション能力が最終的にはネックとなり、オーストラリアでの初シーズンは、アマチュアリーグに所属する、Central Sydney Wolvesでプレーする事にさせた。
オーストラリアの5部相当のアマチュアリーグに所属する、Central Sydney Wolves。
このクラブで、不動のスタメンゴールキーパーとして公式戦、全試合に出場した中野。
苦手だったハイボールの処理もかなり上達し、ピッチ上での英語でのコミュニケーション能力も苦としなくなった。
そしてこのクラブでの活躍ぶりが認められ、2018シーズンは、NSW State Leagueに所属する、Bankstown Unitedの20歳以下のチームと契約を交わす事に、見事成功した。
背が高くなくても、日本人が海外でキーパーとしてプレーできるという事を証明したいと、常に語っている中野。それを証明するために、今日も彼はピッチを駆け巡る。
豪州フットボーラーズ