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イースターホリデー初日の金曜日、Illawarra Premier League第1節の注目カードであるWollongong Olympic対Wollongong Unitedの試合を取材しに行ってきました。
ギリシャ系クラブであるWollongong Olympicは、NPL1のクラブにも引けを取らない資金力を誇り、オフシーズンには日本人選手である上田祐輔と、NPL1のクラブからもオファーがあった韓国人選手2人を獲得しました。上田祐輔に関してですが、昨年、NPL1のManly Unitedと契約を交わしたとお伝えしましたが、プレシーズンマッチを重ねる中コンディションが中々上がらず、チームのベストイレブンから外れる時期が続き、そのタイミングでWollongong OlympicからManly Unitedよりも良いオファーを貰った為、今年の2月に同チームとの契約に至った訳です。NPLを始めとするオーストラリアの2部以下の殆どのクラブが、基本給プラス勝利給といった形を取っており、試合に出れなかったり途中出場の場合は大幅に貰える給料が減ってしまう為、選手にとっては自分がスタメンでフルに出れるレベルのリーグ、チームでプレーする事が、金銭的な面だけを考えたとき、賢明な判断と言えるのです。
昨年のファイナルシリーズ優勝チームであるWollongong Unitedは、昨シーズンプレーした金城基樹と湯澤大佑と再契約し、NPL1のWollongong Wolvesに移籍した川瀬浩太の穴を埋めるべく、ポーランドリーグでプレーしていた在日韓国人選手である安真也を補強しました。川瀬とは異なり、ストライカーのポジションでプレーする安に対するクラブの期待は相当なもので、今シーズンの安のパフォーマンスがWollongong Unitedの順位を左右するといわれている位、大きな役割を担っています。
今シーズン、このリーグ、そしてこのクラブで3シーズン目を迎えた金城基樹。2年前、このリーグで全く外国人選手がいなかった頃からプレーしており、彼の活躍のお蔭でこのリーグでの日本人選手の需要が急上昇したと言っても過言ではない位、2シーズンの間コンスタントなパフォーマンスを見せてきました。
昨年のファイナルで負傷をし、長期間戦列を離れていた湯澤大佑。昨年の活躍で、オフシーズンにはNPL1のクラブから興味を示されたものの、条件アップでWollongong Unitedへの残留を決めました。
Wollongong Olympicのホームで行われたこの試合、第1節屈指の好ゲームという事で、多くの観衆が会場に詰め掛けましたが、ローカルの人だけでなく、両チームの日本人選手の知り合いの日本人サポーターの姿もチラホラ見受けれました。
前線で起点になり、積極的にドリブルやシュートを仕掛けていく上田祐輔。
前半、ゴール前のチャンスから上田が右足でボールをネットに押し込み、Wollongong Olympicが先制します。
後半に入り、なんとか同点に追いつきたいWollongong Unitedは、右サイドバックの湯澤大佑が果敢にオーバーラップ見せ、精度の良いクロスを上げます。
後半に追加点を決めたWollongong Olympicは、守備固めをしようと、上田祐輔と前線の起点となっていた韓国人選手を交代させますが、これが裏目にでて前線でボールを全くキープできなくなります。
後半終盤の圧倒的なボールポゼッションから、後半の残り10分でWollongong Unitedが2得点し、最終スコアは2対2の引き分け。開幕戦に相応しい、観る側にとってはエキサイティングな試合となりました。
開幕戦無得点に終わった安真也。周りとの連携にまだ不安は残すものの、爆発的な左足で得点王争いに食い込んでくる事は間違いないでしょう。多くの日本人選手が参戦している今シーズン、今後、誰がこのリーグに名を馳せるのか、今からとても楽しみです。
豪州フットボーラーズ