グッドフライデーに行われたもう一つの開幕戦、Albion Park vs Port Kemblaの試合も、多くのローカルファンが会場に詰めかけ、白熱した試合となりました。
ラトビア、ポーランド、セルビアでのプレーを経て、オーストラリアへ渡ってきた奥野将平。セルビアの一部リーグでプレーした経歴を持つだけに、一本の動画だけでセルビア系であるAlbion Parkとの契約が決まりました。
昨シーズンに続き、今シーズンもPort Kemblaでプレーする寺本貴生。プレーシーズンマッチでは同じリーグのクラブを相手にハットトリックを記録する等、Port Kemblaの攻撃を牽引するキーマンとして期待されます。
奥野将平がセントラルMF、寺本貴生が右MFで出場したこの試合、緒戦だけに互いに負けたくないという気持ちが、球際の体を張った攻防から伝わってきます。
前半序盤から積極的にゴールを狙っていく寺本。このシーン以外にも惜しいシュートを打つもののボールはゴールキーパー正面へ行き、チャンスを活かしきれません。
Albion Parkは奥野を中心にゲームを支配する中、Port Kemblaもなんとか奥野を止めようと、体を張った守備で攻撃の芽を摘もうとします。
この日、明らかにピッチ上で格の違いを見せつけていた奥野。彼の卓越したプレーに観衆からも歓声が沸きます。
左サイドからの奥野のピンポイントパスから、攻撃の選手が相手ゴールネットに押し込み、Albion Parkが先制します。
後半に入り、なんとか同点に追いつきたいPort Kemblaは、ストライカーに寺本を配置し、積極的に得点を狙っていくものの、Albion Parkの厚い守備の壁に中々チャンスを作る事ができません。
バックステップからのこのヘディングシュートも枠を捉えず。
両チームのキーマンである二人なだけに、ボールを持った時には互いに激しく潰しに行きます。
中盤から精度の良いボールが中々配給されず、フラストレーションが溜まる寺本。
上背があまりないのにも関わらず、オーストラリア人とも対等に競り合うだけの高い跳躍力を持っています。
後半終盤のこのシュートシーンでは、無情にもボールはバーの上へ。
試合はこのまま1-0で終了し、Albion Parkが開幕戦勝利を飾りました。国際移籍手続きの関係で日本選手2人が出場できなかったAlbion Parkにとっては、攻撃のキープレーヤである彼らを欠いての試合で勝利できた事は、かなりポジティブな結果として捉える事ができる事に対し、Port Kemblaにとっては、フルメンバーで自分達がやりたいサッカーができなかった事で、選手の補強を必要性を感じさせてくれた試合となりました。
この日、遠い道のりにも関わらず、わざわざ会場まで駆けつけ応援してくれたサッカースクールの子供達。今後、オーストラリアのリーグでプレーするであろう、こういった才能のある有望な子供達の為にも、選手達は彼らのお手本となるようなプレーを、引き続き見せてほしいですね。
豪州フットボーラーズ