日本への帰国を次の日に控えたオーストラリアでの最終日は、お昼過ぎまで語学学校での最後の授業を受けた後、藤田さんの希望で、僕が普段通っているジムでの筋トレレクチャーを行いました。
大学サッカー部の施設にトレーニング器具はあるものの、今まで体系的にウェイトトレーニングを行った事がないという藤田さん。しっかりとしたトレーニングを行えば、サッカー、フットサルのパフォーマンス向上もかなり期待できるという事を伝えると、俄然やる気を出してきます。
腹筋台を使っての様々なバリエーションを加えてのトレーニングに、四苦八苦する藤田さん。
上腕三頭筋のトレーニングであるプレスダウン。オージーの男子選手はもちろん、女子選手もジムでのトレーニングで身体を鍛錬しているからこそ、ピッチ上であのパワーを発揮できるのです。
以前ウェスタンシドニーワンダラーズでプレーしていた高萩洋次郎選手と話した際、ウェイトトレーニングを殆どやった事がないといった話を聞いて、日本のトップレベルの選手でも筋トレをやってないという事実に驚いてしまいましたが、世界のトップでプレーしている選手達は、ほぼ例外なく本格的にウェイトトレーニングを行っているので、今後日本人選手が世界の舞台でもっと活躍するには、ウェイトトレーニングは絶対に欠かせないものだと個人的には強く確信しています。
オーストラリアでの最後の練習は、男子チームに佐々木周、中村風太といった日本人選手が所属している、Blacktown Spartandsの女子トップチームでの練習となりました。
朝からの大雨で殆どのクラブの練習が中止となる中、人工芝のグラウンドという事で、通常通り練習が行わたBlacktown Spartandsの女子チーム。今年の3月に富岡高校の女子高生を受け入れているだけに、監督を始めチームメイトも、初めから藤田さんにフレンドリーに接してくれます。
このチームも前の週に参加した2チーム同様、オーストラリアの女子トップリーグであるWリーグでプレーしている選手を数人保有しているだけに、オーストラリアのトップレベルでプレーする女子選手の実力を肌で感じる事のできる、貴重な機会となりました。
練習内容が理解できない時には、自ら選手に話しかける積極性を見せる藤田さん。
大雨が降りしきる中、ミニゲームでは足元の技術の高さを見せつけます。
夕方のウエイトトレーニングの疲れも見せず、約2時間の練習を最後まで集中して取り組んだ藤田さん。
練習後には、恒例の全体写真撮影。
Blacktown Spartandsのニット帽までチームから貰い、チームで一番小柄ながら一番高い技術を持つ女子選手と仲良くツーショットを取る藤田さん。本人曰く、このBlacktown Spartandsでの練習が、オーストラリア滞在中に参加したどのクラブの練習よりも、一番楽しめたとの事です。この練習により、今回の短期留学の公式日程が全て終了となりましたが、約1週間ちょっとの滞在で3つの州リーグのクラブの練習と、2つのサッカーアクティビティーに参加し、語学学校やバーベキュー、シドニー市内観光や動物園、カジノ見学といったフル回転の毎日を過ごした藤田さんが、このオーストラリアでの経験を元に、今後、更に上のステージで活躍する事を願っています。
(写真撮影:寺本貴生、斉藤麻衣子)
豪州フットボーラーズ