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COLUME

(オーストラリアサッカー)ノビーという男

2019.3.28

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決して派手はプレーはしないものの、自分の役割をしっかりと理解し、忠実にそれを全うする。

それが、この望月信昭という選手である。

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Illawarra Premier Leagueに所属する、Port kembla FCの不動の左サイドバックである彼。

2018シーズン、チーム内での【選手が選ぶ年間ベストプレーヤー賞】に選ばれるという、快挙を成し遂げた。

そしてシーズン終了直後、クラブのプレジデントをして【2019シーズンの再契約優先順位ナンバーワン】と公の場で言わしめ、【何が何でも望月と再契約をしたい】という電話が、ひっきりなしに僕のところに掛かってきたという事実。

それが、この男の価値を物語っている。

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ノブアキという名前にも関わらず、登録名はNOBI

この登録名の名付け親は、何を隠そう、この僕なのである。

ノブアキとか、ノブという発音は、イングリッシュ・スピーカーからしたら発音しづらい。

彼らが覚えやすい、呼びやすいニックネームを付ける事も、海外で生活をする上で重要となってくる。

このNOBIという名前、実はジャーナリスト、そして小説家として有名な、落合信彦氏のニックネームである、NOBIからとったものなのだ。

中学時代、落合氏の小説のファンだった僕。

韓国で学生生活を送りながら、先輩から拝借した彼の本を、食い入るように読んでいた記憶がある。

そんな理由もあり、望月がオーストラリアに到着した日、僕の家のダイニングテーブルに座りながら、【お前のオーストラリアでの呼び名は、NOBIでいくぞ!】と、半強制的(?)に、彼に命じたという訳だ。

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望月に対する日本人選手の評価も、すこぶる高い。

昨年、Illawarra Premier Leagueの記録を塗り替え、リーグMVPにも輝いた、Wollongong Olympicの上田祐輔も、NOBIの実力を高く評価する選手の一人だ。

傍から見ると、その実力を評価しづらいが、一緒にプレーした選手、対戦した選手には、彼の良さが伝わってくるのであろう。

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オン・ザ・ピッチだけでなく、オフ・ザ・ピッチでの、NOBIの振る舞いも、素晴らしい

サッカー選手にとって自信を持つことは重要だが、その自信に謙虚さが伴ってなければ、周りから相手にされない事は明白だ。

過去にシドニーでプレーしていた日本人選手の中には、サッカーの実力は圧倒的に上手いものの、チームメイトのオーストラリア人選手に対して常に蔑む態度を見せ、結局チームから必要とされなくなったというケースもあった。

その点、NOBIはサッカーの実力だけでなく、チームメイトから彼の人間性も評価されたからこそ、【選手が選ぶ年間ベストプレーヤー賞】受賞することができたと言えよう。

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選手達に、もっと謙虚になれ!とは注文はしないし、チーム内でどう振る舞おうが、彼らの自由かもしれない。

しかし、サッカー選手としてだけでなく、人間としても周りからリスペストされ、成長したいのであれば、是非【謙虚である事】を、忘れないでほしい。

そう、このNOBIのように!

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