2016シーズン、Albion Park White Eaglesに所属し、 Illawarra Premier Leagueを席巻したプレーヤー、奥野将平。
シーズンMVPを受賞した上、計り知れないほどのインパクトをこのリーグに与えた奥野の去就に、誰もが注目したオフシーズン。
ほぼ全てのIllawarra Premier Leagueのクラブが、彼との契約交渉を望んだものの、NPL1への挑戦を宣言する。
複数のNPL1のクラブが奥野に興味を持つ中、本人が一番プレーしたかったクラブである、Blacktown FCの練習に参加する事に。
【2016シーズン、決勝戦で見せたミドルシュート】
Blacktown FCでは初回の練習から高評価を受け、年明け直後に行われる練習試合後に契約をするという話まで進んだ彼に、アクシデントが襲い掛かる。
シドニーの日本チームとして参加したフットサル大会で、相手チームの激しいタックルを受け、足首を負傷。
この怪我の影響で、年明けの練習試合もプレーできなかった奥野のBlacktown FCとの契約は、白紙になってしまう。
結局負傷が完治しないまま、2017シーズンもAlbion Park White Eaglesでプレー。
そしてシーズン終了後、サッカー界から引退する事を宣言し、日本へ帰国した。
引退を撤回し、今年の初めにオーストラリアへ再チャレンジしにきた、奥野。
Blacktown FCでの練習参加から約2年半。
2019年5月19日、奥野はHakoah FCのユニフォームを身にまとい、Blacktown FCのグラウンドへ戻ってきた。
様々な思いが、彼の中で交差したであろう90分間。
他のチーム以上に、このチームには勝ちたかったに違いない。
しかし結果は、0-1の敗戦。
この試合で、Hakoahはリーグ最下位に転落。
勝てないチームへの苛立ちか、それとも、思い入れがあるBlacktown FC戦で、相手監督を見返せなかった事に対する悔しさか。
試合後の奥野の表情からは、険しさが滲み出ていた。
レギュラーシーズンの半分の日程を終えたNPL1。
この男が持っているポテンシャルはこの程度ではない。
長年彼のプレーを見てきた人ならば、誰でもわかる。
Illawarra Premier Leagueで魅せてくれた【Sho Time】を、NPL1の舞台でも披露してくれる事を、心待ちにしよう。
豪州フットボーラーズ