2017年2月16日、2017シーズン最初の女子チャレンジャー、田中理菜がシドニー国際空港に降り立ちました。
長時間のフライトを感じさせない、元気な姿で登場した田中理菜。
この日、宮下は他の仕事の為に同行せず、女性スタッフである斉藤麻衣子、そして寺本貴生と藤田遼平というメンバーで出迎えに行きました。
初の長期女子プレーヤー到着に、ちょっと嬉しそうな斎藤。やっと仕事が回ってきたな!
滞在先へ向かう車内で、藤田カメラマンからの質問攻めにあう田中。多少疲れ気味?
宿に到着し、部屋で荷物をおろしていると、この家のボスがやってきました。
シドニーでは、たこ焼き屋【COLOTAKO】の大将として有名な川上氏。
そんな彼の本当の顔は、【K2インターナショナル】という、若者支援団体のオセアニア代表という肩書です。
宮下と川上氏は、10年以上前に一緒にサッカーをしていた仲。僕自身が彼の人間性を知っているだけに、安心してプレーヤーを預けることができます。
シドニー到着から数日後、NPL2のSydney Olympicの練習に参加。
女子も男子同様、2枠の外人枠とポイントシステムがこのリーグには存在します。その為、ローカル選手よりも圧倒的な実力がないとクラブと契約はできないという事を、本人も熟知しています。
縦にも横にも大柄なオージー達の中で、俊敏性やテクニックという部分で違いを見せつけた田中。監督も彼女のパフォーマンスに、満足げな表情です。
そして数回の練習参加後、Sydney Olympicから契約のオファーを貰いました。
海外でお金を貰ってプレーするという目標に、やっとたどり着いた田中。シドニーに渡航してきた当初よりも、自信に満ちた表情がうかがえます。
この自信に満ちた表情!キッカーを任されるぐらい、チームメイトからも信頼されています。
順風満帆に見えた田中のシドニー生活でしたが、開幕直前に事態が急変します。
なんと急遽、シドニーから約1600キロ離れた、タスマニア島でプレーする事になったのです。
説明すると長くなるので、その経緯についてはここでは省略させていただきますが、カテゴリー的にはSydney Olympicの一つ上となるNPL1のクラブと契約した田中。
その名も【Olympia FC Warriors】。かなり強そうな名前ですね。
小学校時代、【タスマニア物語】という、当時大ヒットした映画のおかげで、なぜか親しみを感じていたタスマニア。当時はタスマニアがオーストラリアの一部だという事さえ知りませんでしたが、こうやってタスマニアに選手を送る仕事ができるなんて、なんだか感無量です。
アジア人がほとんどいないこの環境で生活して約3か月、田中の英語も、驚くぐらい上達しています。
チームで一番かわいい子(田中曰く)と2ショット。彼女は藤田カメラマンのインタビューにも、気さくに答えてくれました。
田中のアルバイト先にも潜入!
Olympia FC Warriorsの女子選手達も多く働いているという、このスーパー。シドニーだと中々見つけにくいローカルの仕事も、クラブがすべて準備してくれました。
ドローンで上空から撮影した、ホバート市内。大きすぎず、小さすぎない。忙しすぎず、暇すぎない。自然、食、産、学、文化芸術のバランスの取れた、とても住みやすい街です
様々な苦労はあるものの、シドニーよりも充実した生活を送れていると話してくれた田中。タスマニアでの貴重な経験が、サッカー選手としてだけでなく、人間的にも彼女を大きく成長させている事に、間違いありません。
今シーズンが終わる前にもう一度、タスマニアを訪問して田中を取材する予定ですので、どうぞお楽しみに!
豪州フットボーラーズ