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水曜日の夕方に行われたキャッチアップゲーム、Wollongong Olympic vs South Coast Unitedの試合は、現在10ゴールで得点ランキング5位の上田祐輔の存在感が、一段と際立った試合となりました。
久しぶりの観戦となった上田祐輔の試合ですが、得点感覚もさることながら、前線でのキープ力、相手をかわすドリブルも、相変わらずこのレベルでは群を抜いています。
South Coastの中盤を司る李東俊。前半は消えてしまう時間が多かったものの、ボールを持った時のドリブルは、Wollongong Olympicのディフェンスに脅威を与えていました。
現在、週一回ストライカートレーニングアカデミーでシュート力を磨いている上田祐輔。そこでの練習が功を奏したのか、前半にサイドからのクロスをゴールネットに押し込みます。
シーズン前半は最下位争いをしていたSouth Coast Unitedですが、そこから徐々に盛り返し、現在は8位という成績で、ファイナルシリーズ進出をも狙える位置につけています。
選手達に支払っている給料でいえば、リーグでもトップ3に入るであろうWollongong Olympic、3枠の外国人枠は上田祐輔以外に、2人の韓国人選手と契約しており、当然実力もこのリーグでトップクラスのこの韓国人選手達ですが、この日は普段トップ下でプレーしている背番号10を付けている韓国人選手がベンチスタート。実力は折り紙付きの彼ですが、何やら監督と最近馬が合わないらしく、後半残り15分から20分位から出場するゲームが続いてるとの本人からの説明でしたが、彼がいないWollongong Olympicの前線で、上田が孤立するシーンが目立ち始めます。
試合中に監督からもしきりに名前を呼ばれ、ポジションの指示を受けていた上田祐輔。監督とのコミュニケーションが時にはスムーズに取れない状況で、時折彼に関してクラブのオーナーや監督から僕の携帯に連絡が入りますが、プレーの質の高さだけでなく、彼の真面目な人間性も大いに評価をしているという監督の言葉を聞くごとに、海外のサッカーで生き残っていく為にはオンザピッチでのパフォーマンス、結果だけでなく、オフザピッチでの振る舞いも同じぐらいに重要になってくるという事を、改めて認識させられます。
後半に入り、味方が獲得したPKを成功させる李東俊。キッカーを任されるという事は、それだけチーム内での信頼があるという事の裏付けです。
同点に追いつかれたWollongong Olympicは、後半残り20分で10番の韓国人選手を投入します。彼が投入されるや否やWollongong Olympicに流れが戻り、彼と上田の連携からチャンスが生まれ始めます。
残り5分で、左サイドからの10番からのサイドチェンジに反応した上田が右サイドでボールを受け、ペナルティーエリアラインの少し内側からシュート放つものの、ボールは無情にもゴールポストを叩き追加点ならず。決まっていればスーパーゴールだっただけに、このプレーには観衆からもため息が漏れました。
結局試合は1-1のドローで終了しましたが、途中交代で入ってきた韓国人10番が明らかに良かっただけに、彼がスタメンから出ていれば全く違った結果になっていただろうと思わざるをえない、何とも監督の采配に疑問符を付けざるをえない試合となりました。
(写真撮影:寺本貴生、斉藤麻衣子)
豪州フットボーラーズ